2016年4月27日水曜日

まるで本格的なミニ雪山歩き 入笠山

平成28年3月22日、火曜日。

午前9時30分。出発が遅れ、こんな時間に中央自動車道藤野あたりを疾走中。
これでは目的地の諏訪南インター到着は、11時を過ぎてしまう。(焦)
花粉の飛び散る中を自宅待機に耐えきれず、薄雪が残っている筈の(勝手な想像の産物...)入笠山(にゅうがさやま)へ向かっている。


しかし、しかし...、周辺の山々は既に春の準備を始めており、若葉の芽吹きを待つばかりの状態に。

もちろん、遙か彼方の山々にも残雪のかけらさえ見つけられない。八ヶ岳に近づくと、申し訳程度に頂上付近にマバラな雪が見える程度。このまま引き返そうかとも思ったが、ここまで来たのだから、と取りあえず諏訪南インターを目指す。



インター手前で目的の方角を見ると、人工雪のスキー場ゲレンデとその上に...あれは...あれは...雪ではないか。

気持ちを落ち着かせながら、ゲレンデ横の駐車場に到着。間違いなく少々、ホンの気持ちだけではあるが頂上近くに雪らしき景色が見える。


登山支度もソコソコにゲレンデを横切り、ゴンドラに乗り込む。このゴンドラは、何と一気に1800m地点まで運び上げてくれる。

入笠山が1955mだから、“これでチョット歩こうかい”モードになってしまった。


ゴンドラ山頂駅で安全を期してチェーンスパイクを装着。20分ほど歩いた所で「入笠湿原」に。
周辺の大湿原は8月になると120万本のスズランや、数知れない花々が咲き乱れる有名な場所とか。今回は枯れ草だけだったけど。


湿原を横切る、きれいな木道でチェーンスパイクを外し、トコトコ歩き登山口へ。木道が終わると、そこから先のなだらかな山道は、それなりに雪が残っているので再びチェーンスパイクを装着。これが正解で道路に残った雪が、雪山らしく増えてくる。降りて来る人はスパイク無しで、足もとがおぼつかない様子。さすがにこの時期、途中で出会った登山者は、15名くらいだった。もうこれで雪山遊びは十分堪能したと思いながら歩いていると、12時丁度に「マナスル山荘」に到着。


2時までに帰ってくれば昼食オッケーですよと、優しいマスターに見送られて、頂上へ歩を進める。


嬉しいことに進むにつれて雪がダンダン深くなってきて、まるで本格的なミニ雪山歩きに。
美パートナーと、来て良かった、山は我々を見捨てなかった(涙)と大はしゃぎ。




山荘から40分ほどで頂上に。頂上に夢見た雪はなかったけれど、360度見渡す限り、超有名な山々が贅沢に連なる大絶景。何しろ天気がよい日には、100名山中の22名山が見渡せるほどだとか。いつまでもそこに居たかったけど、予報通り風が強く,寒くなってきたため下山することに。


下山途中の道を外れた斜面で、雪歩きやソリを楽しむ人々を見かけると、美パートナーも突然下山道をコースアウト。唐松林の中で膝下くらいの雪中前進を開始。所々では太股まで埋まり、嬌声を発している。アホかいな、と思いながら私もまねを始め雪中前進。なるほど面白い。
八ヶ岳連峰を眺めながらの雪遊びに飽きた頃、マナスル山荘に帰還。

この山荘で、つい先日アイドルの長老?オカダ君と嵐のサクライ君が食し一躍テレビで有名になった、ビーフシチュウを注文したが、とっくに売り切れ。


で、美パートナーはカツカレー(カツが2段重ねでライス大盛りと体育会系御用達)、私はこれも超盛りの鍋焼きうどんを激食。マスターに、恐る恐る「残しても宜しい...?」と尋ねると「できるだけ食べて下さい」とのご返事。ここは本来厳冬期の高山。しっかり食べておかないと耐えられなくなりますよとのアドバイスと理解し、ヒタスラ激食の完食。その後3日間は食事なしでもオーケーほどの満腹感でした。(笑)

山荘のマスターは本当に優しい方で、山談義をたっぷり聞かせて頂きました。雪が降ったらまた来ますと約束し、看板娘のワンちゃんの声に見送られて山荘を後にしました。


時に入笠山、春から夏のグリーンシーズンに行っても面白いかもと思いました。
いつものように、下山時の何となく寂しい雰囲気に包まれながら、ゴンドラ山頂駅へ到着。
今から雪が降るまでの8ヶ月、待ち遠しく月日が過ぎて行く事でしょう。
4月は天気さえ良ければ、春の花咲き乱れているであろう低山を目指すつもりです。