午前9時。青梅線、軍畑駅(イクサバタ)到着。静かな里山の駅。心がすがすがしくなるのを感じる。それにしても静かすぎる。私達2人以外誰もいない。駅員さんも...?いない。
ここは都会の近場にしては珍しい、無人駅。この駅の雰囲気には似合わないパスモで、駅の外に出る。踏切を渡り、静まり返った朝の集落をテクテクと歩く。
まさか、たった2人しか、ここにいないとは。20人程度は登山者がいるだろう、と予想していたのでビックリ状態で歩き続ける。
高源寺 |
砂防ダムの先から、ヤット山道らしい上り坂に入る。それまでは舗装された道路。60分ほどで到着した山頂目前の「常福院」境内には、薄く雪が残り美パートナーは初雪に大喜び。写真を撮りまくりながら、門柱に彫ってある珍しい象の図柄をパチリ...スマホだとガシャリ。
「常福院」から15分ほどで「高水山」(759m)に頂上に到着。ここからは、以前登った大岳山、御岳山、日の出山の懐かしい山並みが遠くに姿を見せてくれる。
楽勝ペースで楽しく登ってきたため、浮かれた気持ちで次の岩茸石山へ向かう。でも山はヤッパリ甘えさせてはくれなかった。慣れた人には、大したスケールでは無いが、私にはよじ登ったり、踏ん張ったりの手強い登り。
薄化粧の山道や霜柱が溶けたヌカルミを進んだせいで、靴底はドロドロに。とは言え、ヒンヤリとした風を感じながら歩いていると、疲れは全く感じない。30分程で「岩茸石山」(793m)に到着。
ここで初めて、遙か彼方の秩父連山の美しさに気がつき絶句。今までは埼玉方面の山なんてと、眼中になかったけど何時かは行ってみなければと思う。
高水三山の中で一番眺望の素晴らしいこの頂上で、相変わらずのカップラーメンとおにぎり定食タイム。その間に中年のカップルと男性が続いて登ってこられ、同じように昼食タイムを。後で気がついたことだが、眺望は素晴らしいし、雪道も歩けたしと満足満足でついつい長居をしてしまっていた。
お腹一杯になったら、最後の山「惣岳山」を目指す。大好きな尾根道を楽しむこと、約35分の歩きで「惣岳山」(756m)山頂に到着。
頂上には「青渭神社奥の院」がひっそりと建っている。新年の挨拶を済ませると、後は約90分の下りをトットコと青梅線「御岳駅」に戻るだけ。実はこの下りが、とんでもない地獄の坂道となってしまった。
下り始めは普通の感じだったが、階段状の岩場や坂道が連続し始める。おまけに足の長さがペンギン並の私には、1つ1つの段差が結構キツイ高さで襲ってくる。(ペンギン君の名誉のために、ペンギン君は膝を折りたたんで立っているので,実は異常な足長君らしいです)
最大の難問は「下り坂が必要以上に長い!長すぎる!」と言う精神破壊攻撃。普通の下り道は何となく終わるものだが、この高水三山はいつまで経ってもバイバイを言ってくれない。私のストロー膝が、グシャグシャと嫌な音を立て砕け始めた頃、遂に下り口の「滋恩寺」横に立つことができた。
ここから「御岳駅」は目の前。疲労困憊の体で、駅の近くにある喫茶店に倒れ込む。ホボ完全擬態仕様の体が、コーヒーのほろ苦い香りと味で蘇生してくるのを覚える。いつの間にか始まった、美パートナーとお店の常連さんとの「岩登り談義」をボンヤリとした頭で聞きながら、気がついたら立川駅へ向かう電車の中。ヒタスラ眠りながら、帰途へ着きました。
追記:帰宅後、膝の修復に珍しく6日間近く要してしまいました。(汗)
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