2016年1月28日木曜日

プチ雪山、プチ縦走

平成28年1月26日、火曜日。

那覇市に110年ぶりの雪が降ったというニュースを思い出しながら、近場の低山で雪が降りそうな山はないかと、ガイドブックを調べたが、流石に降雪予報までは載っていない。

そこで一度登った山に積雪したことを想定し、そのときのために道筋を確かめておこうと「金剛山・宝山」をピックアップ。1年と一週間前に、山登りを始めて6番目に息を切らしながら登った山だ。その時「鉢岡山」に気がつかずスルーしてしまったことへの、リベンジも兼ねることとした。「金剛山、峰、宝山、日連山(ひづれ)、鉢岡山、プチ縦走」が今回の目的となった。


道中、立川駅~藤野駅への車中から外を見ると、ナントそこら中に雪景色が広がっている。これは金剛山にも雪が積もっているかも、と期待が膨らむ。


藤野駅に降り立つと、期待通りにそこら中が白く染まっている。更に昨年苦しめられた、金剛山の急登部分が雪で真っ白に見えている。積雪への期待と、喜びが益々膨らんでくる。


駅から山並みを目指して日連(ひづれ)大橋を渡ると、20分ほどで登山口の赤い鳥居前に到着する。(チョットした勘違いで信号2つほど行き過ぎてしまい、慌てて引き返した時間を入れると40分 w )。


登山道の入り口から、ズーッと先まで雪で白く覆われているのが見える。全体の様子が分からないので、優れもののチェーンスパイクを装着し,登り始めることに。ザクッ、ガシャッ、ザクッ、ガシャッと、小気味の良い踏み音を立てる美パートナーのあとに続く。


昨年は息を切らしながら登ったのに、雪道の楽しさと、少しは登山になれたのか難なく登っていける。これで17回目の登山だし。頑張ったと自画自賛を。


途中積雪に耐えかねた、倒木や折れ枝に注意しながら、30分程で「金剛山」(420m)に到着。ここから少し進んだ「峰」(423m)で昼食にすることに。


到着すると、美パートナーが早速新兵器のサーモス500㎜㍑をリュックから取り出す。出発前にサッサッと調理した、アツアツの豚汁が湯気を立てて入っている。



真っ青の空と真っ白の雪と遙かな山並み(たまりませんなー)を、おかずに世界一美味い昼食をほおばる。


昼食を済ませると直進し、杉峠からVターンして、鉢岡山へ向かう。雪で道幅が狭くなり滑りやすくなった、少しばかり危険な斜面をスパイクを頼りに進むと鉢岡山の登山口に出てくる。


たかだか460m、往復45分の山。一杯引っかける気分で登り進んでいくと、ダンダン雪が深くなってくる。中腹に来ると、靴の上までが雪に埋まるほどの状態になってきた。おまけに踏み跡が無いため、どこが道なのかも分からない。幸いなことに低山の良い所で、頂上が目の前に見えている。美パートナーの先導で、直登状態でガムシャラに登っていくこととなった。


雪の中から足を引き抜くと太股が張る。足を踏み込むと、思わぬ深さまで足を突っ込んでしまい、バランスが崩れる。初めての雪山らしい体験に、学習モード全開。

そんな時、雪に先端を埋められた灌木が、ブービートラックのように突然立ち上がり、しなった勢いで美パートナーに襲いかかる。雪山って怖いですねー。怒り狂う美パートナーはもっと怖いけど...。

それに今回は至る所で、雪に押しつぶされたり、へし折られた木々を目にしました。倒木で道がふさがれた場所が何カ所もあったし。雪は美しいだけのものでは無いと、つくづく思い知らされました。

標準時間を20分ほどオーバーして、思いっきり雪山のムードを楽しみ鉢岡山制覇。
なお鉢岡山への途中に、思いがけない物体や建造物が現れるので、ビックリしないように注意です。(汗)


杉峠に戻り、次の目的地「日連山」(380m)~「宝山」(374m)へ歩を進める。「金、日、宝」と新年にふさわしい、目出度い名前の山プチ縦走です。


 この間スパイク跡を見かけたけど、誰にも会うことなく2人だけの山歩きを楽しむこととなりました。


その後も、緩やかに登り降りを繰り返しながら、プチプチ雪山縦走を終了。山の反対側から、テクテク歩きで山里の雪景色を楽しみながら藤野駅に向かいました。

今回は雪の登山を想定し低山山行をしたが、まさかこれほどの雪山登山になるとは考えてもいなかった。


1度行った山だからと、事前の情報収集も全く行わなかったし(実は、後で知ったことだけど、雪は昨日降ったものだった。キレイなはずだ。ラッキー。)、ゲーターも、サングラスも用意して来なかったしと、反省だらけの一日となりました。

次回はプチと言えども、雪山登山を意識して十分な準備を怠りなくやることを心がけ無ければ。

2016年1月20日水曜日

三山縦走

平成28年1月15日、金曜日。

午前9時。青梅線、軍畑駅(イクサバタ)到着。静かな里山の駅。心がすがすがしくなるのを感じる。それにしても静かすぎる。私達2人以外誰もいない。駅員さんも...?いない。


ここは都会の近場にしては珍しい、無人駅。この駅の雰囲気には似合わないパスモで、駅の外に出る。踏切を渡り、静まり返った朝の集落をテクテクと歩く。



まさか、たった2人しか、ここにいないとは。20人程度は登山者がいるだろう、と予想していたのでビックリ状態で歩き続ける。

高源寺
途中、黄梅(ろうばい)に見とれていると、この家のご主人が親しく話しかけてこられた。そして「金魚椿」と言う見たこともない、金魚の形をした椿の葉を分けて下さった。話が長くなりすぎたので、お礼を言って本日の目的「高水三山」プチ縦走の第1ポイン「常福院」へ向かう。


砂防ダムの先から、ヤット山道らしい上り坂に入る。それまでは舗装された道路。60分ほどで到着した山頂目前の「常福院」境内には、薄く雪が残り美パートナーは初雪に大喜び。写真を撮りまくりながら、門柱に彫ってある珍しい象の図柄をパチリ...スマホだとガシャリ。


「常福院」から15分ほどで「高水山」(759m)に頂上に到着。ここからは、以前登った大岳山、御岳山、日の出山の懐かしい山並みが遠くに姿を見せてくれる。


楽勝ペースで楽しく登ってきたため、浮かれた気持ちで次の岩茸石山へ向かう。でも山はヤッパリ甘えさせてはくれなかった。慣れた人には、大したスケールでは無いが、私にはよじ登ったり、踏ん張ったりの手強い登り。


薄化粧の山道や霜柱が溶けたヌカルミを進んだせいで、靴底はドロドロに。とは言え、ヒンヤリとした風を感じながら歩いていると、疲れは全く感じない。30分程で「岩茸石山」(793m)に到着。



ここで初めて、遙か彼方の秩父連山の美しさに気がつき絶句。今までは埼玉方面の山なんてと、眼中になかったけど何時かは行ってみなければと思う。


高水三山の中で一番眺望の素晴らしいこの頂上で、相変わらずのカップラーメンとおにぎり定食タイム。その間に中年のカップルと男性が続いて登ってこられ、同じように昼食タイムを。後で気がついたことだが、眺望は素晴らしいし、雪道も歩けたしと満足満足でついつい長居をしてしまっていた。


お腹一杯になったら、最後の山「惣岳山」を目指す。大好きな尾根道を楽しむこと、約35分の歩きで「惣岳山」(756m)山頂に到着。



頂上には「青渭神社奥の院」がひっそりと建っている。新年の挨拶を済ませると、後は約90分の下りをトットコと青梅線「御岳駅」に戻るだけ。実はこの下りが、とんでもない地獄の坂道となってしまった。

下り始めは普通の感じだったが、階段状の岩場や坂道が連続し始める。おまけに足の長さがペンギン並の私には、1つ1つの段差が結構キツイ高さで襲ってくる。(ペンギン君の名誉のために、ペンギン君は膝を折りたたんで立っているので,実は異常な足長君らしいです)


最大の難問は「下り坂が必要以上に長い!長すぎる!」と言う精神破壊攻撃。普通の下り道は何となく終わるものだが、この高水三山はいつまで経ってもバイバイを言ってくれない。私のストロー膝が、グシャグシャと嫌な音を立て砕け始めた頃、遂に下り口の「滋恩寺」横に立つことができた。


ここから「御岳駅」は目の前。疲労困憊の体で、駅の近くにある喫茶店に倒れ込む。ホボ完全擬態仕様の体が、コーヒーのほろ苦い香りと味で蘇生してくるのを覚える。いつの間にか始まった、美パートナーとお店の常連さんとの「岩登り談義」をボンヤリとした頭で聞きながら、気がついたら立川駅へ向かう電車の中。ヒタスラ眠りながら、帰途へ着きました。

追記:帰宅後、膝の修復に珍しく6日間近く要してしまいました。(汗)