2017年1月7日土曜日

シダンゴ山 迷走


平成28年12月21日、水曜日。

東名高速、大井松田インターチェンジ。


つい5日前にはこのインターから、左へ、左へと進み「矢倉岳」に向かったが、今回は右へ、右へと進んで約10キロ。寄(やどりぎ)バス停前の、寄(やどりぎ)自然休養村センターの管理人さんにお断りして所定の場所に駐車。


澄み渡る青空の中、目の前に今回の目的「シダンゴ山・758m」が見える。宮地山・512mは、下山の途中にミニ縦走で立ち寄ってみる予定。


駐車場を午前9時30分に出発してすぐ、中津川に架かる大寺橋を通過。この橋の中程に「童謡を奏でられる装置」がついているので、チョット遊んでみると面白いですよ。

橋を渡り、集落の中を通りガイドブックを頼りに、いつものようにテクテクとシダンゴ山へ向かう。


一寸キツメのダラダラ坂を上り詰めると、なだらかな山道が始まる。ガイドブックの地図に従い、登ったり、Vターンしたり、鹿除けの柵を通り抜けたり、倒木をかいくぐり、小さな沢の石橋を渡り、30分ほど進んだ所で、信じられないことに突然パッタリと道が無くなってしまった。




前方の超超急斜面の笹藪を無理矢理越えれば、頂上へ進め無くも無いようだが...と、美パートナーと思案投げ首。

こんな時無理をすると、お定まりの遭難になってしまうかも。

遂に勇気をふるって、元来た道を出発点に引き返すことに決定。

この決定が正しい決定であったことが、帰宅後ガイドブックを調べてハッキリしました。
ナント!!ガイドブックの地図が完全に間違っており、私達は間違った道をガイドブック通り、正しく!進んでいたのです。

出版元に苦情の電話を掛けておきましたが、出版済みであり訂正はできないとの返事。
「ブルーガイド山旅ブックス 丹沢・箱根 日帰り山あるき」2015年9月25日、初版第1刷発行、を利用している方がいましたら、シダンゴ山のページには十分気をつけて下さい。


サテ、往復1時間かけて山道を上り下りし出発点に帰還。

今回はこのまま帰宅しようかとも思ったが、シダンゴ山~宮地山は往復3時間の行程。現在の時刻は11時。2時30分には駐車場へ戻ってこられる計算になる。
折角ここまで来たのだから、再挑戦、行って見るか!
今度は集落内の標識に素直に従って歩いて行くと,なるほど超初心者向けの楽しい低山コース。



途中、ここは初心者向けじゃないね、と息を切らしながら登る場所も何カ所かあるが、気がつくとアセビの潅木群に囲まれた広めの頂上に到着。


先着の10人くらいの男女混合の団体さんや4人組の仲良しマダムさん、一人旅の山ムッシュ等に挨拶し、しばしの間周囲の眺望に見入る。


手前の低山に、遠くの富士山が相似形で並びかけると言う、初めて見るユーモラスな富士山の姿をパチリ。

一息ついた所で、サーモスに入れて暖めてきた、美パートナー手作りのカレーライスとスパイスカレーを堪能。山で食べると、何でも美味いのが楽しみの一つであることに変わりはない。



体力の戻った所で、ここから45分ほどの宮地山へ向かって出発。


安全な道が続くが、いったん舗装道路に飛び出た先で、とんでもない方向へ進んでいることに気がつく。振り返ってよく見ると、通り過ぎてしまった鉄塔の横に、小さく道標らしきものが見える。
ここは鉄塔の横を行く、では無く、鉄塔の下をくぐって行く、のが正しいルート。
そうとは知らず、ついつい勢いで通り過ぎてしまっていた。

モチロン、ここでも地図読み得意の美パートナーが「方角が大きくずれているようだよ」と、疑問を持ったおかげで軌道修正ができたのです。
地図読みは絶対にポイント、ポイントで確かめながら実行することが大事と、今更ながらに痛感。



さて山道を順調に進み、小さな鞍部から5分ほど登り返して宮地山頂上に到着。狭くて何も無く、撮影ポイントに苦労するほど。標識をバックに証拠写真を撮ると直ちに下山開始。


枯れ葉に覆われた山道をガッサ、ガッサと踏みしめて歩くのが大好きな「枯れ葉山道オタク」の私。宮地山からの道中は本日のハイライト。
まるで夢の国を歩くような、全山枯れ葉の道が続いている。夢よこのまま覚めないで!!


枯れ葉の海に酔いながら、樹林帯をジグザグに下りて茶畑の見える丘に立つと駐車場が見えてくる。

帰り道、中津川に架かる大寺橋の「童謡を奏でられる装置」でヒト遊び。童謡を見事に演奏しきった美パートナーも、満足顔でピースサインでした。

なおシダンゴ山頂上にある、石碑を良く読んでおくと「童謡を奏でられる装置」で流れる曲が選ばれた理由が分かりますので、念のため。ヒントは、仙人、馬、石の足跡、です。笑

そして「シダンゴって何?」って、聞かれた時のための説明も石碑に書かれています。

今回は2つの山を登るつもりが、道迷いUターンのおかげで、3つの山を登ったような結果になりました。

これで今年は登り納め。登山回数が増えると共に、危ない場面遭遇も増えてきたようです。
来年はモット、モット慎重に山と向き合うことを心がけることにしなければと、自分に言い聞かせ、生涯50回登山を目指します。