午前9時30分。出発が遅れ、こんな時間に中央自動車道藤野あたりを疾走中。
これでは目的地の諏訪南インター到着は、11時を過ぎてしまう。(焦)
花粉の飛び散る中を自宅待機に耐えきれず、薄雪が残っている筈の(勝手な想像の産物...)入笠山(にゅうがさやま)へ向かっている。
しかし、しかし...、周辺の山々は既に春の準備を始めており、若葉の芽吹きを待つばかりの状態に。
もちろん、遙か彼方の山々にも残雪のかけらさえ見つけられない。八ヶ岳に近づくと、申し訳程度に頂上付近にマバラな雪が見える程度。このまま引き返そうかとも思ったが、ここまで来たのだから、と取りあえず諏訪南インターを目指す。
インター手前で目的の方角を見ると、人工雪のスキー場ゲレンデとその上に...あれは...あれは...雪ではないか。
気持ちを落ち着かせながら、ゲレンデ横の駐車場に到着。間違いなく少々、ホンの気持ちだけではあるが頂上近くに雪らしき景色が見える。
登山支度もソコソコにゲレンデを横切り、ゴンドラに乗り込む。このゴンドラは、何と一気に1800m地点まで運び上げてくれる。
入笠山が1955mだから、“これでチョット歩こうかい”モードになってしまった。
ゴンドラ山頂駅で安全を期してチェーンスパイクを装着。20分ほど歩いた所で「入笠湿原」に。
周辺の大湿原は8月になると120万本のスズランや、数知れない花々が咲き乱れる有名な場所とか。今回は枯れ草だけだったけど。
湿原を横切る、きれいな木道でチェーンスパイクを外し、トコトコ歩き登山口へ。木道が終わると、そこから先のなだらかな山道は、それなりに雪が残っているので再びチェーンスパイクを装着。これが正解で道路に残った雪が、雪山らしく増えてくる。降りて来る人はスパイク無しで、足もとがおぼつかない様子。さすがにこの時期、途中で出会った登山者は、15名くらいだった。もうこれで雪山遊びは十分堪能したと思いながら歩いていると、12時丁度に「マナスル山荘」に到着。
2時までに帰ってくれば昼食オッケーですよと、優しいマスターに見送られて、頂上へ歩を進める。
嬉しいことに進むにつれて雪がダンダン深くなってきて、まるで本格的なミニ雪山歩きに。
美パートナーと、来て良かった、山は我々を見捨てなかった(涙)と大はしゃぎ。
八ヶ岳連峰を眺めながらの雪遊びに飽きた頃、マナスル山荘に帰還。
この山荘で、つい先日アイドルの長老?オカダ君と嵐のサクライ君が食し一躍テレビで有名になった、ビーフシチュウを注文したが、とっくに売り切れ。
山荘のマスターは本当に優しい方で、山談義をたっぷり聞かせて頂きました。雪が降ったらまた来ますと約束し、看板娘のワンちゃんの声に見送られて山荘を後にしました。
時に入笠山、春から夏のグリーンシーズンに行っても面白いかもと思いました。
いつものように、下山時の何となく寂しい雰囲気に包まれながら、ゴンドラ山頂駅へ到着。
今から雪が降るまでの8ヶ月、待ち遠しく月日が過ぎて行く事でしょう。
4月は天気さえ良ければ、春の花咲き乱れているであろう低山を目指すつもりです。