前回のような工事渋滞もなく、初日の目的地、武田信玄公の菩提寺「恵林寺」到着。明日の大菩薩登山の無事を祈念する。その後門前の一休庵で、名物の、ほうとう昼食に舌鼓を打つ。ホテルのチェックインまで、4時間ほどゆとりがある。ならば、と有名寺社巡りへと出掛けることに!
しだれ桜で有名な慈雲寺や、パンフレットに名刹と記されていたので、行ってみるかと向嶽寺等々を訪ねてみる。誰も居ない名所は静かで、ノンビリと散策することができた。時間も良い頃とホテルにチェックイン。案内された部屋番号はナント私の誕生日と同じ!
おまけに部屋の窓を通して、雪を戴いた富士山がお出迎え。明日の登山がが、益々楽しみに感じられてくる。
明けて5日、木曜日。夜明けの微かな陽光に浮かび上がる神々しい富士山に、ホテルの窓越しに合掌。午前7時45分、遥かに見える大菩薩峠へと出発。途中、日川渓谷の山々の紅葉の名残に圧倒される。全盛期には、山々が錦に彩られるのだろうが、眼前の終わり行く紅葉も負けじと美しい。3週間も晴れる日を待って、仕事を残して飛び出してきた甲斐があった!?
クネクネと曲りくねりまくる山道が終わった頃、上日川峠に到着。
参考までに、私のように運転に自信が無い方は、勝沼インター~国道20号~県道218号を北上するルートの方が安全、快適と思います。途中、日川渓谷や大菩薩湖・日川ダムの絶景を、思いっきり堪能できます。快適、とは言っても結構なくねくね道が続き、カーブの苦手な美パートナーは、往復共にカチンコチンに凍結していましたが..ww。
平日の午前8時30分なのに、駐車場は既に満員。運良く長兵衛ロッジそばの駐車スペースが2~3台空いていたので、ホッとして車を入れる。身支度を整えイヨイヨ待望の大菩薩嶺へ向い一歩を踏み出す。
長兵衛ロッジの横から福ちゃん荘。唐松尾根から雷岩。そして大菩薩嶺へ。何度も何度もブログやパンフレットで読み返したコースを、今私が歩いている!心のワクワク感と動悸が止まらないままに登り続ける。そして途中からは、10分登るごとに変わって行く周囲の絶景に思わず立ち止まり、満面の笑みがこぼれ続ける。
烏帽子岳(本栖湖)以来の、初心者に優しい登山道を50分程で登り終えると、そこは雷岩、2,040メートル。大小の岩が積み重なり、ダッダッピロイ岩場といった所。岩場オタクの美パートナーは、岩山のテッペンに登ったまま周囲の景色に圧倒されたのか、座り込んで動かない。
猿山のボスざるを気取っているのか...。取りあえず危ないものには触れない、で絶景の鑑賞に。文字通り360度の展望に息をすることを忘れてしまうほど。暫く感動に浸り、目の前の大菩薩嶺へご挨拶に。
徒歩7分で到着w。標高2,056メートル。初めての2,000メートル越え、本日2個目。ww。ヤッタネッ!遂に来ちゃった!そう言えば、途中霜柱があちこちに立っていたっけ。やはり高山は凄いと認識を新たにする。
折り返して4分で雷岩に帰還。ここからは富士山を右手に見ながら大菩薩峠へと進むことに。
本日のお薦め:絶対に大菩薩嶺~大菩薩峠に向かうルートが正解と思います。
大菩薩峠は「賽の河原」からヒト登りした親不知ノ頭の先。
中山介山の碑の手前で、おにぎり昼食を。暑がりの私達は、お湯を沸かすのも暑いと言うことになって適当に食べて終わり。終始見守ってくれた富士山も山の彼方に。チョッピリ名残惜しい気持ちが...。
そのまま介山荘へ到着。そして大菩薩峠1,900メートルに。ここまでチョット息切れした程度の本当に楽な道のり。もう後は下るだけ。何だか後ろ髪を引かれる思いの下山となった。そして本当にスタスタ、スタスタと下っていきアッという間に下山終了。もう一回登り返すか、などと不埒な考えが胸をかすめる。
落ち葉を踏みながら着替えを終わり、来た道を勝沼インターへ向かい出発。
子供の頃、小説大菩薩峠の主人公、机竜之介に何故かあこがれて何時かは行ってみたいと思っていた大菩薩峠に、自分の足で登るとは考えてもいなかった。
これで登山経歴に一区切りつけた気持ちで、次回からは「少しだけ雪が降った冬の低山歩き」にとりかかります。